特別インタビュー

2008-11-07 Fri

渡辺徹

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エイベックス・アーティスト・アカデミーから作曲家へ!

鈴木亜美「Eventful」で2005年レコード大賞作曲家金賞、倖田來未「夢のうた」で2006年レコード大賞編曲家金賞受賞という輝かしい受賞歴のある作曲家・渡辺徹さんにインタビュー!

インタビュー

--音楽を始めたのはいつ頃から?

父が吹奏楽をやっていたのでそのまま影響を受けた感じで幼稚園の時にエレクトーンを習い始めて、高校生まで習ってました。当時は”やらされてる感”を持ってしまって、普通の習い事って感じでした。


--意識して音楽を聴き始めたのは?

中3の時にTM NETWORKのライヴ・ビデオを観る機会があって、衝撃を受けましたね。鍵盤に囲まれてライヴをしてる姿に圧倒されたというか。それから中学時代は小室さん一色になって、そこから小室ファミリーの楽曲を聴くようになっていきました。

--バンドとかはやってたんですか?

中学の時は野球部で、本気でプロ野球選手になれると思ってました(笑)。でも、高校に入ると野球の世界は広いぞと思い知らされて、そこから軽音楽部に。そこでバンドを組んでる人たちを見てると、結構人間関係が大変だったんで、本格的にバンドを組むというよりは、友達がやってるバンドの手伝いをするっていう形で関わっていったんです。


--曲を作り始めるといっても、いきなりではなかなか難しいと思いますが?

最初は曲を作ってるんだけど曲になってないって感じで、サビだけはできたけどその後どうしたらいいかわからないとか、メロディーはいいんだけど、キーの設定がムチャクチャで実際には歌えないとか、そんな曲ばっかりできて1年くらい苦労しましたね(笑)。


--音楽を仕事にしようと思ったきっかけは?

高校3年のときに発売された浜崎あゆみさんの『Duty』ってアルバムがあるんですけど、それを高校の後輩に借りたんです。そのアルバムはものすごくいい曲ばっかりで、誰が曲を書いてるんだってクレジットを見て、インターネットで調べてみたんです。それで、菊池さんや星野さんや多胡さんの名前が書かれてました。ただ、その人たちがどういう人なのかわからなかくて、よく調べてみると「作家という仕事がある」っていうのを知りました。さらに作家事務所もあるというのがわかって、じゃあここに入りたいなって思ったのがきっかけです。


--高校卒業してからはどうされてたんですか?

一度、専門学校に入ったんですけど、テレビCMでavexが学校を作りますってやってたんですよ。僕が目指してるところもavexだったんで、avex artist academyを受けるって親に相談したら、受けてみるのはいいんじゃないって。受からないと思ってたらしいです(笑)


--それからは音楽の世界でやっていこうと?

そうですね、一瞬だけ大学行こうかなと思ったんですけど、同年代の人が大学行ってる間は、僕は音楽でがんばってみようって思ってました。


--曲を作る時はどういう感じですか?

作曲にしてもアレンジにしても時間が掛かるのが、頭の中で組み上げてる時ですね。アイデアが浮かぶまでには2パターンあって、デスクに向かってう〜んってうなっているのと、あと僕は車が好きなのでぶらっと車で出かけていってリフレッシュした後につくるパターン。


--曲作りで自分が大切にしていることは?

基本的にアーティストさんがいて、その人のイメージがあると思うんです。それに的確に応えられるようにと思うのと、そこにワンランク上の何かを提案できるように考えてます。そのために依頼を受けたアーティストさんの曲をいろいろ聴いてみて、研究しますね。あとは、自分の好きな曲ばっかり聴くのではなくて、今まで手を付けなかったジャンルのものも聴いてみたりしてます。


--作曲と編曲をする時に違いはありますか?

作曲の時はより自分を出してもいいかなって思ってます。編曲の時はひとつは、まずアーティストやディレクターの要望にきっちり沿ったものをつくり、そのヴァリエーションとして、ほかのパターンもつくるっていう感じです。


--今後やりたいことは?

これまで著名なアーティスト/ディレクターと色々お仕事させてもらってとても勉強にもなりました。今後も楽曲の提供や編曲をしていくとともに、新人とがっちり組んで新しいものをつくっていくようなこともしてみたいです。キラキラした感じのJ-POPをやってみたいですね。