特別インタビュー

2008-10-27 Mon

石森洋/エイベックス・エンタテインメント 第4制作部担当部長

 

可能性のある場を世界中どこでも見つけていこう!

今回はエイベックス・エンタテインメント/音楽事業本部第4制作部担当部長石森洋さんにお話を伺いました。

インタビュー

--次世代を担うアーティストで必要な要素とは?

色々あると思うけど、アーティストで絶対的に必要なことは歌がうまい、それもずば抜けて ないとだめですね。よく思うのは、そういう人と話しをした時に経験値が人の倍生きてる感じがする。ちょっと卑下していいますけど、我々凡人ていうのは社会 に適応するために自分の本質そのものよりも学力だったり、交渉力だったり、色々アイテムを増やしていくでしょ。アーティストと言われる人はそれとは違って その本質に迫っていくんですよ。それが社会に適応していかないように思えてくる。けれども、このめちゃくちゃうまい人が歌ったのを聴いて、100人が泣い ちゃうって事になればそれだけ人の心に何らかの影響を与える事になる、そういう人が次世代を担うアーティストだと思うし、またそうでないと困る。


--こんな人をプロデュースしてみたいというのはありますか?

音楽を作るには二つあって、一つは教室の座席論理があって、40組くらいがこの業界でトップなんですよ。そこで辞めたりとかで空席ができたりする。それでそこにハマる人をきょろきょろ僕の頭が探したりするんです。
もう一つはビビッと来た感じでこの子をどうしようかってって時。初めからその子ありきで作っていくから、あれを持ってきてこうしようああしようって考えるんだけど、こっちの方がやっぱり難しいね。
その二つの視点から考えた時にどっちがいいかというのを決めるのが僕の基準です。


--今まで携わってきたアーティストでこれは感慨深かったエピソード?

島谷ひとみは20万人オーディションからでてきて、あの子はスゲーうまかったし、かわいらしくて、いい子なんだよね。そして人を引き付けるですよ。何て言ったらいいのかな、わかんないや。
あ と、アーティストというよりも楽曲なんだけど、DA PUMPシングルのカップリングのone loveっていう曲で前途有望な若者たちって歌詞なんだけれど、当時、僕の友人で落ち込んでいた人がいて、まあいいからライブ観に行こうっていって連れ てったんです。そしたら、アンコールの最後の最後で涙流してて、その友人が生きててよかったって言うんですよ。僕もその時は音楽やっててよかったなって 思ったし、それを歌ってるDA PUMPもすごいなって思ったし、そういうことが僕自身の力になっていくんですよね。



--日本のエンタテインメントの中でもavexはココが素晴らしいというところはありますか?

新 しいことにチャレンジすること、世界に眼が向いてることだね。本来、人に楽しんでもらうってどういうことかって事を考えていて、エンタテインメント企業っ て言い切ってるところ。日本って考えると海外から色々取り入れて、和洋折衷というか、ミクスチャー文化というかダンスもミュージカルもどんどんよくなって るね。
最近思ってるのは配信ができあがってから、海外進出って何って考えるんですよ。ちょっとあれだけど、地球人じゃない。
だからやれればどこでもいいじゃないってことですよ。可能性のあるところを世界中どこでも良いから見つけて、そういう事を気にしない若者がでてくるのは良い事だと思うし、avexではそういう人を応援していきたいですね。